2026年5月11日配信
【所定労働日数の算定について 〜働き方の多様化への対応〜】
「所定労働日数って、どうやって決めるの?」
実務でよくあるご質問ですが、近年は少し事情が変わってきています。
■働き方の多様化で変わる考え方
テレワーク、フレックスタイム制、そして変形労働時間制など、
働き方が多様化する中で単純に「週○日勤務」といった考え方だけでは
実態に合わないケースが増えています。
■変形労働時間制の場合
たとえば、1か月単位・1年単位の変形労働時間制では
・忙しい時期は勤務日数が多い
・閑散期は勤務日数が少ない
といった波があるため、
「特定の月」だけを見るのではなく
➡ 一定期間の平均で判断することが重要です
■算定のポイント
①対象期間(1か月・1年など)を明確にする
②期間内の総労働日数を把握する
③平均値で所定労働日数を算出する
例)
年間240日勤務
→ 月平均20日
ただし、実態とのズレがないかの確認が大前提です。
■実務上の注意点
・制度だけ導入して運用が追いついていない
・シフトと実態に乖離がある
・本人の働き方と契約内容が一致していない
こうしたケースは、
社会保険や労務トラブルの原因になります。
■これからの視点
これからは「制度に当てはめる」のではなく
➡ その人の働き方に制度を合わせるという視点がますます重要になります。
■まとめ
所定労働日数は、単なる計算ではなく
“働き方そのもの”を映す数字です。
だからこそ、多様な働き方に対応した設計と
実態に即した運用が求められます。
一度、自社の働き方を見直してみませんか?
そこに、次の一歩のヒントがあります。
2026年4月10日配信
【2026年4月改正130万円の壁はどうなった?Q&A】
今回は、社会保険の扶養についてQ&A形式でお答えします。
その前に、まずはこちら👇
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■ あなたはどのタイプ?
☑ できれば社会保険は扶養のままでいたい
☑ でも少し収入も増やしたい
☑ 社会保険の負担は気になる
☑ 手取り額はどうなる
☑ 働き方をこれから見直したい
1つでも当てはまった方は、今日の内容がきっと役に立ちます。
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■ Q:「130万円以内に抑えつつ、一時的に収入を増やすのはアリですか?」
■ A: 条件付きで“アリ”です。
ただし、とても大切なポイントがあります。
■ Q:どのようなポイントですか?
■ A:2026年の制度運用では、
・繁忙期などの一時的な収入増
・事業主の証明がある
このような場合は、一時的に130万円を超えても社会保険の扶養にとどまれるケースがあります。
■ Q:じゃあ、この方法がおすすめですか?
■ A:「補助的にはおすすめ」ですが、メイン戦略には向かないと思います。
■ Q:なぜですか?
■ A:理由は主に4つあります。
①「一時的」である必要がある→ 毎年使い続ける前提ではありません。
② 会社の協力が必要→ 事業主証明が前提となります。
③ 健保側の判断リスクがある→ 最終判断は保険者側が行います。
④ 将来の年金は増えない→第3号被保険者になりますので基礎年金のみ受給となります。
■ Q:では、どう使うのが良いですか?
■ A:例えばこんな使い方です。
基本は130万円以内+ 繁忙期だけ少し増やす
将来もっと働く前の“お試し期間”と考えてみましょう。
■ Q:逆におすすめしない人は?
■ A: しっかり収入を伸ばしたい方
この場合は、 最初から150万円以上を目指す方が合理的だと思います。
■ Q:結局どう考えればいい?
■ A:一番大切なのは、「例外に頼りすぎないこと」です。
制度はあくまでサポートであり、今後も改正される可能性もあります。
■ Q:所得税の扶養控除や住民税との兼ね合い、そして、手取り額がどうなるのか等検討しなければなりません。
どうしたらいいですか?
■ A:手取り額から考えた場合「130万円ギリギリが一番もったいない」
「超えるなら、しっかり超える」となります。
どちらを選ぶかは、十分検討した上で、ご自身が制度を理解し、納得した上で決断していく必要があると思っています。
制度は少し複雑ですが、選び方次第で未来は大きく変わります。
「自分の場合はどうなるの?」「どうしたらいいの?」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
2026年3月19日配信
要注意‼️「自分は大丈夫」が一番危ない?巧妙化する不審メール
件名:【重要】そのメール、開く前に1秒だけ止まってください!
いつも大変お世話になっております。〇〇事務局の[自分の名前]です。
最近、ニュースでも「フィッシング詐欺」や「なりすましメール」の被害をよく耳にしませんか?
実は今、その手口が非常に巧妙になっています。
かつては「日本語がおかしい」「フォントが変」といった見分け方がありましたが、最近は本物のサービスと見分けがつかないほど精巧です。
⚠️こんなメールには要注意!
• 緊急性を煽るもの: 「アカウントが停止されました」「不正アクセスを確認しました」
• 身近なサービスを装うもの: 配送業者、銀行、Amazon、Microsoftなど
• 添付ファイルがあるもの: 請求書や履歴書を装ったウイルス感染のリスク
◼️被害に遭わないための3つの鉄則◼️
1. 「急かしてくる」メールは疑う
焦ってクリックさせるのが犯人の狙いです。まずは深呼吸を。
2. リンクはクリックせず、公式サイトからログインする
メール内のボタンではなく、ブラウザのブックマークや公式アプリから状況を確認しましょう。
3. 少しでも「違和感」があれば相談する
「何か変だな?」と思ったら、自分一人で判断せず、周囲や情報システム部門へ相談してください。
「自分だけは大丈夫」という油断が、最大の脆弱性(弱点)になります。
改めて、日々のメールチェックに慎重さをプラスしていきましょう!
2026年3月10日配信
フリマアプリ確定申告トラブル5選
最近はメルカリなどのフリマアプリを利用して、個人が気軽に物を販売できる時代になりました。
ところが、税務相談の現場ではフリマアプリに関する税金の誤解も増えています。
フリマアプリの確定申告トラブル5選を紹介します。
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①「不用品だから申告不要」と思っていた
家庭で使っていた物を売る場合は、通常は税金はかかりません。
これは生活用動産の売却は非課税というルールがあるためです。
しかし、次のようなケースでは課税対象になります。
・仕入れて転売している
・ハンドメイド作品を販売している
・継続的に販売している
・利益目的で販売している
この場合は雑所得または事業所得として確定申告が必要になることがあります。
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② 売上で判断してしまう
税金は売上ではなく「利益」に対して課税されます。
例えば 売上 30万円
仕入 18万円
送料・手数料 5万円
この場合利益は 7万円です。
税金はこの7万円を基準に計算します。
売上だけを見て「たいした金額ではないから申告不要」と誤解するケースがよくあります。
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③ 「会社員は20万円まで申告不要」と誤解
会社員の場合、副業の所得が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要とされています。しかし注意点があります。
実は住民税は申告が必要です。
そのため市区町村への住民税申告が必要になる場合があります。
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④ 経費を計上していない
フリマ販売では、次のような費用が経費になります。
・販売手数料
・送料
・梱包資材
・材料費(ハンドメイド)
これらを差し引いて 利益=売上-経費 で計算します。
経費を計上していないために税金を払いすぎているケースも少なくありません。
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⑤ 取引記録を残していない
税務上とても大切なのが 記録を残すこと です。
フリマアプリでは 取引履歴・売上履歴 が一定期間で見られなくなることもあります。
そのため ・取引履歴の保存
・スクリーンショット
・売上と経費の一覧表 などを残しておくと安心です。
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まとめ
フリマアプリの税務判断は
次の3つのポイントで考えます。
① 不用品販売 → 原則非課税
② 利益目的販売 → 雑所得または事業所得
③ 高額品(30万円以上) → 譲渡所得
フリマアプリは便利なサービスですが、
継続的に利益が出ている場合は税務上の確認が必要です。
不安な場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
2026年2月10日配信
「あれ、実家は誰のもの?」を防ぐ。令和の不動産ルールが変わりました!
本日は、すべての不動産オーナー様、そして将来相続に関わる皆様に関係する「不動産登記の重要ルール」についてお伝えします。
これまで「任意」だった登記が「義務」へと変わり、知らないとペナルティ(過料)が発生する可能性もあります。
ポイントを3つにまとめました。
==
1. 相続登記の義務化(令和6年4月〜開始済み)
相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を
しなければならなくなりました。
ペナルティ: 正当な理由なく放置すると、10万円以下の過料の対象となる
可能性があります。
注意点: 施行日より前に発生していた相続についても遡って適用されます。
2. 住所・氏名変更登記の義務化(令和8年4月〜施行)
引っ越しで住所が変わった、あるいは結婚で名字が変わった場合も、
その日から2年以内に変更登記が必要です。
ペナルティ: こちらも正当な理由のない放置は、5万円以下の過料の対象と
なります。
背景: 住所変更がされないことで、所有者と連絡が取れなくなる
「所有者不明土地」の発生を防ぐためです。
3. 所有不動産記録証明制度(令和8年2月2日〜開始)
「亡くなった父がどこに土地を持っていたか全部把握できていない…」
そんな悩みを解決する強力な味方が登場します!
どんな制度?: 申請すると、法務局が全国の登記記録から特定の人が所有
する不動産をリストアップして証明書を交付してくれます。
メリット: 相続人が自分たちで全国の役所をしらみつぶしに調べる手間が
省け、登記漏れを確実に防げるようになります。
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まとめ:早めの準備が安心のコツ
令和8年には「リストで確認しやすくなる制度」が始まりますが、「登記の義務化」はすでに始まっています。
「うちは大丈夫かな?」と少しでも不安に思われたら、まずは現在の登記状況を確認してみることをおすすめします。
大切な資産を守り、次世代へスムーズにつなぐための第一歩です。
2026年1月15日配信
教育資金贈与の非課税枠(1,500万円)、活用のお忘れはございませんか?
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
相続対策および次世代への支援策として多くの方にご活用いただいております
「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」ですが、
適用期限の 2026年3月31日 が目前に迫ってまいりました。
本制度は、シニア世代から30歳未満のお子様・お孫様へ、
教育資金として一括贈与した場合に最大1,500万円までが非課税となる制度です。
【ご注意いただきたい点】
制度終了間際は金融機関の窓口が大変混み合い、
口座開設等の手続きが期限内に完了しない恐れがございます。
駆け込みでの申し込みは受理されないケースも想定されますので、
活用をしようと考えている方におかれましては、お早めの対応をお願い申し上げます。
■チェックポイント
・お孫様一人あたり1,500万円の枠を使っていますか?
・金融機関の「最終受付日」を確認されていますか?
ご不明な点や、他の贈与方法との比較検討などについては、お気軽にお申し付けください。
2025年12月5日配信
10月に配信したメルマガでは、「M&A・事業承継を考えたとき、最初にやるべきこと」についてお話ししました。
覚えていらっしゃいますか?
そう、『数字よりも、まず整理』という内容でした。
今日はその続きを。
整理の具体的な方法―
「M&Aと事業承継、どちらを選ぶべきかを見極める3つの質問」についてのポイントをお伝えします。
① 私は、いつ・どんな形でバトンを渡したいのか?
まず最初に考えるのは、「タイミング」と「理想の形」。
3年後?5年後?それとも10年後?
家族に継がせたいのか?社員に?それとも第三者に?
ここをあいまいにしたまま動き出すと、選択肢が多すぎて迷ってしまいます。
時間軸を意識すると、今やるべき準備が見えてきます。
② 会社の「価値」はどこにあるのか?
これは、財務だけでなく「人・技術・信頼・地域との関係」など、目に見えない資産を含みます。
たとえば:
この会社が愛されている理由は何か?
自分がいなくても続く仕組みはあるか?
お客様が離れない理由は?
数字の前に、『価値の本質』を自分の言葉で整理してみましょう。
これが後継者や買い手にとっても、一番の指針になります。
③ バトンを渡したあと、私はどう生きたいのか?
M&A・事業承継は「経営者の卒業式」であると同時に、「次の人生のスタート」でもあります。
会社を手放したあとは、何をしたい?
地域のため?家族との時間?新しい事業?
この問いに正直に向き合うことで、承継の方向性が自然と定まっていきます。
まとめ
『誰に引き継ぐか』を考える前に、
『自分が何を大切にしてきたのか、これから何をしたいのか』を整理する。
これが、M&A・事業承継の成功への第一歩です。
2025年11月11日配信
「経営管理ビザの改正」についてご案内です。
ビザ取得のための要件が厳格化されています。
新規設立だけでなく、既存の法人も対象ですので対応が必要となります。
「経営管理ビザ」は、日本で外国人が会社を設立して事業を経営する場合や、
既存の事業の経営・管理に従事する場合に必要となる在留資格です。
2025年10月16日から、経営管理ビザの新たな審査基準が施行されました。
◆従来の主な要件◆
・資本金500万円以上(または常勤職員2名以上の雇用)
・事業所を確保していること
・事業の継続性・安定性を示す具体的な事業計画書を有していること
◆主な要件の改正内容◆
・資本金要件の大幅引き上げ(500万円 → 3,000万円)
・1名以上の常勤職員の雇用が必須
・申請者または常勤職員が中上級者レベル(B2相当以上)の日本語能力が求められる
・申請者が関連分野の修士相当以上の学位または経営・管理分野で3年以上の実務経験を有する
・事業計画書の専門家確認が義務化(税理士・公認会計士・中小企業診断士)
新基準の施行により、経営管理ビザの審査は従来よりも厳格化されています。
既に在留中の方については、
施行日から3年間は経過措置が設けられていますが、
この期間中に新基準を満たすための準備を進める必要があります。
2025年10月10日配信
「M&A・事業承継」に関するご案内です。
「M&A・事業承継、最初の一歩は“数字”よりも“整理”から」
最近、「事業承継をそろそろ考えたい」「M&Aを検討してみたい」というご相談が増えています。
でも、最初の一歩で多くの方がつまずくのが、「何から始めればいいのか分からない」という点です。
実は、M&Aでも事業承継でも、最初にやることは「会社と自分の整理」です。
つまり、
・自分はいつまで経営を続けたいのか
・会社のどの部分に価値があるのか
・後継者(内部・外部)は誰が考えられるのか
を、数字ではなく、気持ちと現実の両面から見つめ直すことです。
この整理をしないまま専門家や仲介会社に相談すると、方向性がずれてしまうことも少なくありません。
まずは、経営者ご自身の「想い」と「現状」を言葉にすることが、成功する承継の第一歩です。
次回は、整理の具体的な方法――
「M&Aと事業承継、どちらを選ぶべきかを見極める3つの質問」についてお伝えします。
M&Aも事業承継も、決して“終わり”ではなく、“新しいスタート”です。
焦らず、一歩ずつ整理していきましょう。